お通夜や香典、法事・法要など、葬儀関連用語には読み方の難しいものが多く存在します。
今回は、20代以上の男女198人に、葬儀関連用語の読み方や、その用語が読めなくて困ったエピソードなどを聞いてみました。

お葬式・お通夜の用語で、特に読み方が難しい漢字は「湯灌」「供花」

まず、葬儀関連用語の中でも「お通夜」に関する用語について、読み方をご存じかどうか尋ねました。

画像: お葬式・お通夜の用語で、特に読み方が難しい漢字は「湯灌」「供花」

【読み方】
湯灌(ゆかん)
供花(きょうか)(くげ)
枕飾り(まくらかざり)
供物(くもつ)
弔辞(ちょうじ)
位牌(いはい)
骨壷(こつつぼ)
遺影(いえい)

読み方をご存じの方が最も少なかった用語は「湯灌」でした。
「湯灌」はご遺体を洗い、清めることを指します。一般的には納棺前に行われます。
湯灌は葬儀の前に行うことですから、葬儀を執り行う側にならないと耳にする機会のない言葉といえます。そのため、読み方をご存じない方が多いと推測されます。

次点は、お葬式で故人にお供えする花を指す「供花」でした。
言葉の意味や字面は知っていても、読み方が分からない方や読み方が合っているかどうか、自信のない方が多いようです。

一方で、「遺影」については87.9%もの方が読み方をご存じだという結果になりました。また、「供物」や「位牌」などは読み方や漢字自体は難しいのですが、7割弱〜8割もの方が読み方をご存じだと答えています。
読み方の難易度以上に、その用語を目にする機会や耳にする機会が多いかどうかが、葬儀関連用語を読めるかどうかを左右していると推測されます。

お葬式・火葬の用語で読み方が難しい漢字は「お斎」

続いては、火葬に関する用語の読み方について尋ねました。

画像: お葬式・火葬の用語で読み方が難しい漢字は「お斎」

【読み方】
お斎(おとき)
野辺送り(のべおくり)
収骨(しゅうこつ)
副葬品(ふくそうひん)
精進落とし(しょうじんおとし)
箸渡し(はしわたし)
読経(どっきょう)(どきょう)
出棺(しゅっかん)

読み方をご存じの方が最も少なかったのは「お斎」という結果になりました。
「お斎」は法事や法要が済んだ後に行う会食のことを意味します。「お斎」と似た言葉として「精進落とし」があります。
精進落としは、元々は四十九日法要後または初七日法要後に取る食事を指す言葉でした。しかし近年では、火葬が終わるのを待つ間にふるまわれる食事を指すことが多くなっています。

「お斎」に次いで読める方が少なかった用語は「野辺送り」でした。
「野辺送り」は故人のご遺体が火葬場まで運ばれていく様子を、葬列を組んで見送ることです。近年では、霊柩車のすぐ後ろをタクシーなどで追っていくことも、野辺送りと呼ばれます。

お葬式・香典の用語で読み方が難しい漢字は「答礼」

次に、香典に関する用語の読み方についてお聞きしました。

画像: お葬式・香典の用語で読み方が難しい漢字は「答礼」

【読み方】
答礼(とうれい)
会葬御礼(かいそうおんれい)(かいそうおれい)
即日返し(そくじつがえし)
弔電(ちょうでん)
返礼品(へんれいひん)
お布施(おふせ)
香典返し(こうでんがえし)

読み方をご存じの方が最も少なかった用語は「答礼」でした。
「答礼」はご遺族が参列者に対してお礼を述べることです。一般的には、焼香の際にご遺族の代表者2〜3人が、焼香を終えた方へお辞儀をしたりあいさつをしたりします。
葬儀関連に関わらず広く用いられる言葉ですが、読み方をご存じない方が多いようです。

次いでご存じの方が少なかったのは「会葬御礼」でした。
「会葬御礼」はご遺族から参列者の方へ渡す、お礼の品のことです。香典の有無や額の違いに関わらず、参列者全員に同じ品物を渡すことが一般的です。

一方、読み方をご存じの方が最も多かった香典に関する用語は「香典返し」でした。
いただいた香典のお礼としてお渡しする品物を指す、香典返し。お通夜や葬儀で会葬御礼のみをお渡しする場合、香典返しは後日お送りするのが通例でしたが、会葬御礼と同じタイミングで香典返しをお渡しする「即日返し」をするケースも増えてきています。

法事・法要の用語で読み方が難しい漢字は「忌中」

ここでは、法事・法要に関する用語の読み方をお聞きした結果をご紹介します。

画像: 法事・法要の用語で読み方が難しい漢字は「忌中」

【読み方】
忌中(きちゅう)
百箇日(ひゃっかにち)
菩提寺(ぼだいじ)
初七日(しょなのか)(しょなぬか)
一周忌(いっしゅうき)
四十九日(しじゅうくにち)

読み方をご存じの方が最も少なかった法事・法要に関する用語は「忌中」でした。
「忌中」の正しい読み方は「きちゅう」で、身内に不幸のあった日から四十九日までの、喪に服している期間を指すのが一般的です。

「忌中」と似た言葉として「喪中(もちゅう)」という言葉がありますが、「喪中」は不幸があった日から1年間を指します。亡くなった方の喪に服す期間という点は同じですが、その長さが異なるのです。

次いでご存じの方が少なかったのは「百箇日」となっています。
「百箇日」は「ひゃっかにち」と読みます。故人の命日から100日後のことです。百箇日やその前後の日にちに行われる法事・法要のことを百箇日法要といいます。
近年、百箇日法要は省略される傾向にあり、四十九日法要の後は一周忌法要となることが多いため、言葉自体をご存じない方が多かったのかもしれません。

葬儀関連用語の読み方や意味が分からず、恥ずかしい思いをされた方のエピソード

・通夜・葬儀に参列した際、同席した方との会話中に、誤った読みをして恥をかいた。同じく葬儀中に、進行役の方が話した言葉が分からなかったことがあった。(島根県/50代/男性)
・会社で「弔電出しといて」と言われ、それが何か分からず笑われた。(北海道/30代/男性)

葬儀関連用語の読み方や意味が分からないときの対処法エピソード

・会話の流れでなんとなく意味は理解できるが、モゴモゴ話してその場をしのいだ。(大阪府/40代/女性)
・「供花」とは言わず、「花」とだけ言う人が多い。(埼玉県/40代/女性)
・2年前に家内を亡くし、葬儀、初盆、三回忌を済ませましたが、分からないことは葬儀社に問い合わせます。でも分からないことって結構ありますね。(大分県/80代/男性)

読み間違いや言葉を知らなかったことで恥ずかしい思いをされた方もいらっしゃるようです。葬儀関連用語の読み方や意味が分からない場合は、対処法エピソードでご紹介したコメントのように、言葉を簡略化するなどしてその場をしのぎつつ、葬儀会社の方に正しい読み方や意味を教えてもらっても良さそうですね。

おわりに

今回は、「供花」や「忌中」など、葬儀関連の読み方が難しい用語についてお聞きしたアンケート結果をご紹介しました。

葬儀は執り行ったり参列したりする機会がそう多くはないため、葬儀でしか使用しない用語はなかなか覚えられないかもしれません。いざというときに恥ずかしい思いをしてしまうことのないよう、葬儀関連用語の読み方や意味をこの機会に覚えてみてくださいね。

調査概要

調査区域:47都道府県
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2018年11月20日〜11月27日
有効サンプル数:198(20代以上の男女)

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