かなたから届くメッセージ
〜FROM NOWHERE

画像: かなたから届くメッセージ 〜FROM NOWHERE

━━ ブランド名である「FROM NOWHERE」の由来はどういったものでしょうか。

三浦「日本語で〈彼方から〉を英語で表現した〈FROM NOWHERE〉から命名しました。どこにもない場所、どこにもないところから来たもの、みたいな意味ですね。

すごく遠いところから、この場所に送られてくるものであったり、メッセージであったり、そういうものを考えたくて。それは広い意味で言うと供養や精神性みたいなところにつながるかなと。

もう1つはマニアックなんですけど、モダンデザインの源流にウィリアム・モリスというデザイナーの元祖のような人がいまして、その方の著作に〈NEWS FROM NOWHERE(邦訳:ユートピアだより)〉、どこかわからないところからの便りというものがあって。

そのNEWSを取って〈FROM NOWHERE〉という名前にしたというのもあります。神秘的なイメージを纏わせたかったということと、直感的に光学ガラスとリンクするんじゃないかと」

━━神秘性と、日々の祈りの両立というようなものでしょうか。

三浦「そうですね。同じ日常なんだけれど、その隙間に神秘性であるとか違う次元のものを盛り込みたい、広い意味での精神性ということが大きなテーマです。それを狭めていくと祈りみたいな世界があり、もう少し狭めていくと供養みたいな世界があると」

2019年新作「草鏡」
日常と供養のはざまにあるもの

画像1: 2019年新作「草鏡」 日常と供養のはざまにあるもの

━━今年出された〈草鏡〉は、これまでの供養をイメージしているところから広がったのかなと思うのですが。

三浦「そこはかなり意識していて。手に取りやすい価格帯で、供養と日常の狭間にあるものとを、と企画しました。〈射映枠〉も同じコンセプトで、遺影を飾れば供養になるし、自分の好きな人の写真を入れれば日常になるものですね」

━━草鏡は、鏡に映り込む景色を見るという要素もあるんですか?

三浦「そうですね。映り込む景色と、場合によっては後ろ側からライティングされるっていうことも想定しています。光が鏡面でバウンドして、裏側から光が当たるという感じになります」

━━条件によっては、下から光輝くように見えるのでしょうか。

三浦「そうですね。ちょっと非日常的に見えるという」

━━次の段階として、既に何か始められていますか。

三浦「はい、いろいろ考えているところです。今ご説明したような方向性を少し広げながらコンセプトを強めていくということをしたいなと」

新製品の開発には、半年から1年を費やすという。おふたりの息のあった連携により、今度はどのような製品が生み出されるのでしょうか。

画像2: 2019年新作「草鏡」 日常と供養のはざまにあるもの

写真/大塚日出樹

FROM NOWHEREのオンラインショップ

画像: FROM NOWHEREのオンラインショップ

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