画像: Photo by YUCAR FotoGrafik on Unsplash

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遠方でなかなかお墓参りができない、お墓の管理が難しいなどの理由から、お墓を撤去する「墓じまい」が行われることがあります。その際に気になるのが、お墓におさめられているお骨・遺骨の行方。
お墓を撤去した後の遺骨をどのように供養・管理したら良いのか、扱い方や注意点について詳しく解説します。

墓じまいの後、遺骨はどうしたらいい?

墓じまいを行うにあたり、お墓から遺骨を取り出した後はどこに預けて供養をすれば良いのでしょうか。
墓じまい後の遺骨の扱いについて知るためにも、まずは墓じまいの基本的な流れから順を追って見てみましょう。

墓じまい、供養の手順

墓じまいは、まず親族間で相談するところからスタートします。
自分がお墓を管理しているからと言って、勝手に墓じまいを進めてしまうとトラブルの元です。必ず、親族に相談をして了承を得てから手続きを進めましょう。

次に、お墓のある寺院に相談します。
檀家である場合、檀家をやめることになるためこちらもトラブルにならないよう、なぜ墓じまいをするのかという理由を伝え、相談しましょう。

そして、遺骨をどうするか決めます。
遠方に引っ越す場合、その土地で新しくお墓を建てるのか、そうでない場合はお寺などの納骨堂の永代供養や、親族がほとんどいない場合は合祀墓で供養してもらったり、散骨したりする方法があります。

遺骨の行き先が決まったら、墓じまいを行うための行政手続きを行います。
遺骨の新しい行き先から受入証明書、現在の寺院や墓苑などお墓の管理者から埋葬証明書をそれぞれもらい、役所で改葬許可証をもらいましょう。
そして、墓石撤去のための業者を探してから、遺骨を取り出すための閉眼法要を行います。

これらの手続きがすべて終わったら、業者にお墓を取り壊してもらって墓じまいは完了です。

墓じまい後の遺骨の扱い方

墓じまい後、遺骨をどのように供養するか決めたら、それぞれの方法に沿った手続きを行いましょう。
たとえば、新しいお墓を建てて遺骨を移す場合、受入先の寺院・墓苑に遺骨を移したり、開眼法要を行ったりする手続きをとります。

昔ながらの墓石を設けたお墓を持たず、お寺の納骨堂の永代供養を利用したり、墓苑の樹木葬、合祀墓などで供養したりする方法を選ぶ場合は、その寺院・墓苑の管理者へ連絡し、手続きを行います。
また、海に骨を撒く散骨を行う場合は、散骨を請け負う業者に依頼しましょう。
散骨の前に、遺骨を粉状に砕く「粉骨」を行わなくてはなりませんが、業者は粉骨から散骨までのすべての工程を代行してくれます。

墓じまい、遺骨を移す際の注意点は?

続いて、墓じまいに関連したトラブルや、遺骨を別の場所に移す際の注意点について見てみましょう。
いざお墓がなくなった後、遺骨を次のお墓に移したり永代供養の場所に移動させたりするには、遺骨を物理的に移動させることになりますので、その注意点もご紹介します。

墓じまいの際の注意点

墓じまいを行う際の注意点として挙げられるのが、トラブルです。
たとえば、親族に墓じまいのことを相談して反対された、費用について揉めるなどが考えられます。その他にも、墓を撤去することによる寺院とのトラブルや、墓石撤去を依頼する石材店との費用面でのトラブルなどが挙げられます。
これらのトラブルを防ぐためにも、親族や寺院にはあらかじめ相談をして了承を得ておくことや、墓石撤去の業者選びを慎重に行うなどの対策をとりましょう。

遺骨を移す際の注意点

遺骨を移す際、まずは受入先の寺院・墓苑などに相談しましょう。
納骨を行うための開眼供養を行う必要があるほか、受入先によって遺骨を移す際の条件が異なるため、必ず事前に確認を行います。
また、遺骨を取り出してから移す際には、細心の注意を払う必要があります。
骨壺が割れないようにしたり、骨壺を新しいものに替えたりきれいにするだけでなく、新しい受入先が遠方の場合は輸送中・移動中に骨壺が割れないように丁寧に梱包しましょう。

まとめ

墓じまいで遺骨を移動させ、きちんと供養をするためにもさまざまなことに気をつけなくてはなりません。墓じまい後には、新しいお墓への移動・永代供養・樹木葬・散骨などさまざまな供養の方法がありますが、それぞれの方法に合わせた手続きを行い、トラブルなく墓じまいができるようにしましょう。


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