一周忌法要を近日に控えている方なら、その準備にお忙しいことでしょう。
また、一周忌法要の招待状を受け取った場合、「どんな服装で参加すればよいのか…」と、お悩みになるかもしれません。
そこで今回は、全国209名の方に聞いた「一周忌に関するアンケート」の結果をご紹介します。
一周忌法要の服装にお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。
一周忌法要に参加したことがある人は約70%
まずは、「あなたは、成人してから誰かの一周忌に参加したことがありますか?」という回答の結果についてご紹介します。
一周忌に参加したことが「ある」と回答した方は、209人中145人、69.3%という結果でした。
今回アンケートに回答してくださった方のうち、およそ7割の方が一周忌法要に参加した経験があることが分かります。
一周忌法要でよく着られているのは?
ここからは、一周忌法要に参加するときにどのような服を着て参加したかについての回答結果をご紹介します。
1位は、75.5%の票を集めたブラックフォーマルでした。
2位の黒いビジネススーツ、3位の黒い平服はそれぞれ7.7%となっており、1位のブラックフォーマルとは大差がついています。
日本では、故人を偲ぶ「喪中」の期間を1年間と考えることが一般的です。
一周忌法要をもって喪明けとする考えも多いことから、一周忌は礼服であるブラックフォーマルを選ぶ方が多いのではないでしょうか。
その他、「迷ったときはブラックフォーマルを着れば問題ない」という考え方もあるかもしれません。
法要の招待状には、色の指定なしで「平服でお越しください」と書かれているケースもありますが、黒や暗い色以外の平服で参加した回数が多かったと回答した方は0%。
やはり、喪に服す気持ちを表すために黒い服や暗い色の服を選ぶ方がほとんどのようです。
着心地が楽なブラックフォーマル例
一周忌法要の服装は平服でも構わない?
多くの人が集まる一周忌法要に参加するときには、服装にも十分気を配るという方が多いでしょう。
しかし、ご親族の方だけで集まって行う、少人数の一周忌法要の場合はどうなのでしょうか?
ご親族のみで執り行う一周忌法要の服装について、『「平服でよい」と思いますか?』という質問をしてみました。
地域や慣習などによって、一周忌法要の服装に関する考え方も異なってくると思われますが、今回のアンケートでは「あまり思わない」と答えた方が30.3%で最多となりました。
しかし、「とても思う」「少し思う」の回答を合わせると50.3%となり、「あまり思わない」「まったく思わない」の合計得票率42%を上回ります。
「平服のほうがよいとは思うものの、故人のことを思うとやはり礼服、喪服がよいのでは……」という、複雑な心境が垣間見えますね。
次に、「平服でよいとは思わない」派、「平服でよいと思う」派それぞれの意見について聞いてみました。
「あまり思わない」「まったく思わない」と回答した方の意見
・やはり、フォーマルの礼服を着用するのが礼儀だと思う。(石川県/70代/女性)
・亡くなった人への敬意への気持ちとしては平服での対応は少し抵抗があるからです。(三重県/60代/女性)
・フォーマルは堅苦しいが、一周忌は着た方がいいと思う。(北海道/40代/女性)
・服装の他にも考えることがあるため、マナーを守るほうが楽だから。(香川県/20代/女性)
・一周忌は葬儀と直後の祭礼から区別される最初の大きな区切りだから。(岡山県/50代/男性)
たくさんのコメントがありましたが、「一周忌までは特別なものだから、フォーマルを着たほうが良い」という意見が多数を占めました。
では、「平服でよいと思う」派の方の意見は、どのようなものだったのでしょうか。
「とても思う」「少しそう思う」と回答した方の意見
・服が暗いと周りから見ても暗そうだから(神奈川県/30代/男性)
・親族だけなら、そこまでマナーにこだわらなくてもいいと思うから。(愛知県/60代/女性)
・身内だけなら、ブラックフォーマルを着るのが苦しい年寄りや学生もいるから。(東京都/50代/女性)
・お参りするのが大切、服装は派手でないなら平服が楽。(東京都/50代/女性)
平服でよいと答えた方の理由で多かったのは、「親族だけなら、参加者の年齢や体調などを優先したほうがよく、着にくい服をわざわざ着る必要はない」という内容の意見でした。
フォーマルを着ることが難しい方や、すぐには調達できない方への配慮が感じられます。
また、今回のアンケートでは少数回答となりましたが、「どちらともいえない」と答えた方の意見も見てみましょう。
「どちらともいえない」と回答した方の意見
・親族の住む地域の習慣に合わせるから。(岡山県/50代/女性)
・一周忌のやり方で服装も変わると思うから。(埼玉県/50代/女性)
・その時と場合による。(神奈川県/30代/男性)
自分がどうしたいか、どうすべきだと思うかよりも、地域や法要の行い方、その時々に合わせるといった意見が見られました。
おわりに
今回のアンケートでは、一周忌法要にはブラックフォーマルを着用する方が大多数を占める結果となりましたが、親族のみであればそこまでマナーにこだわることはない、という意見も見られました。
一周忌法要の服装に関するマナーは、地域や慣習などによって異なります。
そのため、参加する側であれば、地域のマナーや慣習、法要の規模、斎主の方の方針などに合わせると安心です。
一方、一周忌法要を行う側であれば、お呼びする方の年齢や体調等に配慮して平服をすすめるなど、マナーに縛られすぎない対応をしてもよいかもしれません。
調査概要
調査区域:47都道府県
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2018年10月10日~10月15日
有効サンプル数:209(20代以上の男女)