会社の方に不幸があった場合、「お通夜」に参列するか、「告別式」に参列するかは悩みどころです。
そもそもお通夜と告別式の違いや、誰が参列すべきなのかなどが分からない方もいらっしゃることでしょう。
今回は、20歳以上の会社員男女187人に、会社関係のお葬式についてのアンケートを実施しました。その結果をご紹介します。
お通夜と告別式の違いを知っている方は86.1%
まずは今回のアンケートにお答えくださった方々に、お通夜と告別式の違いをご存知かどうか尋ねました。
2つの違いを知っている方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。
「知っている(他人に説明できる)」と答えた方は44.9%、「知っていると思う(自信はない)」と答えた方は41.2%となり、合わせて86.1%もの方がお通夜と告別式の違いを知っているという結果となりました。
お通夜と告別式の違い
お通夜とは、もともとは故人とともに夜通し過ごして故人の霊を慰める儀式のことを指しました。そのため、故人の家族やごく親しい友人だけで行うことが一般的でした。
一方の告別式は、お通夜の翌日などの日中に行われる、故人と生前親交のあった方が最後の別れを告げる儀式のことです。
しかし時代の流れと共に、お通夜は夕方に開始して夜のうちに終わる「半通夜」として行われることが多くなり、日中に行われる告別式への参列が難しい場合、お通夜へ参列するという方が増えてきました。
もともとお通夜はごく私的な席で、告別式は公の儀式という明確な違いがありましたが、近頃はお通夜と告別式の差異は薄まってきており、どちらか都合のつくほうへ参列すれば良い、という考え方も広く容認されるようになってきています。
お通夜に参列する範囲はどこまでか
近年は形式が変わりつつあるお通夜ですが、どのような人が参列したほうが良いとされているのでしょうか。
アンケート回答者の方々に「お通夜に参列したほうが良いと思う人」をお聞きしました。
得票率が半数を越えたのは、「故人の親戚」「故人の友人・知人」「故人の仕事仲間」となり、「故人の家族以外は参列しないほうが良い」と考えている方は2.1%に留まる結果となりました。
お通夜に参列する範囲についてどう考えているか、アンケート回答者の方々から頂いたコメントをご紹介します。
広い範囲の方が参列したほうが良いとお考えの方のコメント
・故人が生前から親しく関わっていた人達がお通夜に参列する方が故人もきっと喜んでくれると思う。(神奈川県/50代/男性)
・なるべく大勢で送る方がいいと思う。(埼玉県/60代/男性)
・一人でも多い方がいいです。故人の死を多くの方が悼んでいることを知ると、少し報われます。それに、意気消沈している時なので、人が多い方が寂しくなく、ショックが和らぎます。(鹿児島県/40代/女性)
・お通夜に来られる場所に住んでいる人は、今後の近所付き合いのことを考えると参列した方が良いと思う。(広島県/30代/女性)
・親戚は知らせがあった時点でみんな集まるし、準備などの手伝いもしてもらえるのでその流れでお通夜にも参加してもらいたい。友人・知人やその他仕事仲間も、告別式が平日の場合はわざわざ休んで出席してもらうのも気の毒なので、通夜だけで良いと思う。(大阪府/60代/女性)
・仕事のある人など夜に行われる通夜の方が行きやすい人が多いと思うから。(愛知県/60代/女性)
限られた範囲の方のみが参列したほうが良いとお考えの方のコメント
・お通夜は故人と本当に近しい人だけで行いたいと思うから。(山口県/70代/女性)
・なるべく近い身内だけで、行いたい。(千葉県/50代/男性)
・お通夜は、身近な方がしみじみと語るための夜だと思います。(兵庫県/50代/男性)
・思い出話など、ゆっくり偲べる。(宮城県/60代/女性)
・ご遺族が楽だから。(奈良県/30代/男性)
お通夜の参列には間柄は問わないとお考えの方のコメント
・人それぞれだと思うから。(宮崎県/20代/女性)
・お通夜は亡くなった方のことを思い出す習慣だと思うので、誰がということは、あまり関係なく、心から行きたいと思った人が行けばいい。(京都府/50代/女性)
・家族、親族、友人に関わらず、故人に近しい人が行ったらいいと思う。(北海道/50代/女性)
・気持ちでいくものであって、あの人は行ってよくてあの人は来ない方がいいという感覚はあまりありません。(長崎県/20代/女性)
「できるだけ大勢の方が参列したほうが、故人も喜んでくれると思う」という意見もあれば、「お通夜は身内だけでひっそりと行いたい」という意見もありました。
お通夜についての考え方は人それぞれということがよく分かります。
同僚のお葬式がある場合、「お通夜」に参列する人は54.5%
では、会社の同僚のお葬式が執り行われることになった場合に、お通夜に参列しようと考える方はどれほどいらっしゃるのでしょうか。
結果は「お通夜と告別式どちらも参列する」と答えた方が16%、「お通夜のみ参列する」と答えた方が38.5%となり、同僚のお通夜に参列すると答えた方は半数以上となりました。
「告別式のみ参列する」と答えた方は17.1%で、「どちらも参列しない」と答えた方は2.7%に留まっています。
こちらの質問についても、なぜそのように考えたのかをお聞きしましたので、コメントの一部をご紹介します。
どちらも参列すると答えた方のコメント
・お世話になったから。(埼玉県/20代/女性)
・同僚ならどちらも出席するのがいい。(岡山県/60代/男性)
・お通夜と告別式は違う儀式だから。(兵庫県/60代/女性)
お通夜のみ参列すると答えた方のコメント
・お通夜は仕事終わりに参列できるので。(栃木県/30代/男性)
・仕事との兼ね合いもあるので、夜行けるお通夜に参列するか、会社の指示に従う。(東京都/60代/女性)
・お通夜に参列する人のほうが多いイメージだから。(神奈川県/20代/男性)
・告別式は堅苦しいから。(大阪府/40代/女性)
告別式のみ参列すると答えた方のコメント
・お通夜は、内輪の方々のみで行うほうがいいと思うから。(愛媛県/60代/男性)
・同僚の葬儀なら、会社を休んででも告別式に参列する。(神奈川県/60代/女性)
・お世話になった人であればどちらにも参列すると思うが、普通であれば、告別式にだけ参列し、何らかの事情で告別式には参列できない場合は通夜にだけ出る。(岩手県/40代/女性)
・同僚との距離によって、どちらも参列する。あまり親交が深くない場合は、告別式のみ。(東京都/40代/男性)
やはり仕事を休まなくても参列ができることから、お通夜に参列する方の割合が多い結果となったことが伺えます。
おわりに
今回は、お通夜に関するアンケート結果をご紹介しました。
お通夜と告別式にどのような間柄の方が参列するかについては、さまざまな考え方があります。
実際にお葬式に参列する際にどちらへ参列すれば良いのか判断がつかない場合は、会社関係の場合や同僚や上司へ、親族の場合はご自身のご家族などに相談し、対応を検討すると良いでしょう。
調査概要
調査区域:47都道府県
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2018年11月07日~11月13日
有効サンプル数:187(20代以上の会社員男女)