近年では、「ペットも大切な家族の一員」という考えが一般的になり、ペットが亡くなった場合に葬儀を行ったり、人間と同じように供養したりする方も増えています。
ペットを供養する方法にもさまざまなものがありますが、今回は手元供養に焦点を当ててご紹介します。
手元供養とは?
手元供養とは、亡くなった方やペットのお骨を骨壺に納め、いつまでも目の届くところで見守るご供養の方法です。
骨壺のほか、ネックレス・指輪などのアクセサリーや、専用のオブジェに納めるといった方法もあります。
近年広まっている供養の方法ですが、特にペットが亡くなった場合に手元供養を選択する方が増えています。
以前はペットのお骨を自宅のお庭に埋葬したり、ペット霊園での供養を選択したりされる方が多数でした。
しかし、「一緒に暮らしたペットを、いつまでもそばに置いておいてあげたい」と考える方が多くいらっしゃることから、徐々にペットを手元供養する流れが広まっているようです。
「ペットの手元供養」知らない方が約半数
まずは20代以上の方に、ペットの手元供養をご存知かどうか聞いてみました。
20代以上の方198人の中で、ペットの手元供養について「知っている」と答えた方は18.2%、「知らない」と答えた方は48.5%でした。全体的に見るとペットの手元供養の認知度はまだあまり高くはないようです。
しかし「ペットを飼っている方」に絞って集計した場合は結果が大きく変わり、「知っている」と答えた方が30.7%の最多回答となります。
一方、「ペットを飼っていない方」に絞った場合は、「知らない」と答えた方の割合がさらに増え、61%となりました。
ペットを飼っている方は、念のため将来に関することをあらかじめ考えたり、情報収集をしたりされていることが分かります。
ペットが亡くなったら手元供養をしたい、と答えた方は46.7%
次に、現在ペットを飼っている方に対して『もしも飼っているペットが亡くなってしまった場合、「手元供養」をしたいと思いますか?』と質問してみました。
「思う」という回答が最も多く、46.7%となりました。選択肢を選んだ理由をそれぞれご紹介します。
「思う」と回答した方のコメント
・側にペットがいるような気がするから安心すると思う。(埼玉県/40代/女性)
・身近に感じていたい。(北海道/60代/女性)
・生きているときも亡くなってからも家族だから。(神奈川県/60代/女性)
「思わない」と回答した方のコメント
・霊園供養する。会いたい時は霊園にいつでも行けるから。(東京都/50代/女性)
・出来るだけ自然に返してあげたいので。(神奈川県/40代/男性)
・前はしたいと考えたが、自分が死んだ後どうなるか心配だから、やるのは止めようと思った。(千葉県/40代/女性)
・そこまでする必要はないと思うので。(静岡県/50代/男性)
「わからない」と回答した方のコメント
・その時が来たら考えると思うから、まだわかりません。(東京都/20代/女性)
・手元供養というものがよくわからない。(愛知県/20代/男性)
・写真や動画などを見返すので充分だと思うが、その時になってみないと分からないから。(山梨県/40代/女性)
「思う」と答えた方の回答では、「家族のように過ごしたので、いつまでも一緒にいたい」という声が中心でした。
一方、「思わない」と答えた方は、「霊園供養」や「自宅での埋葬」など、他の供養方法を検討しているようです。
そして「わからない」と回答した方は、「そのときの気持ちで決めたい」という声が多く見られました。
希望する手元供養の方法、多かったのは「骨壺や小瓶」
冒頭でご紹介した通り、手元供養にはさまざまな方法があります。どのような形でお骨や遺灰などを残したい、と考える方が多いのでしょうか。
先ほどの質問で手元供養をしたいと「思う」「わからない」と答えた方に、『ペットの手元供養をするとしたら、どのような形で手元に置きたいですか?』と聞いてみました。
最も多かった回答は「骨壺や小瓶」で、50.9%でした。
次いで「ネックレス」、「置物(オブジェ)」が同率で22.8%、「指輪」が17.5%となっています。
骨壺や小さな容器にしまったお骨などをお部屋のどこかに供えたい、という方が約半数を占める結果となりました。
かわいがったペットがいつまでもお部屋にいる安心感を得たいという方の多さが、この結果につながっていると思われます。
また、肌身離さず身につけることができる、ネックレスや指輪などのアクセサリーを支持する方もいらっしゃいました。
おわりに
今回は、ペットの「手元供養」について198人の方に聞いたアンケート結果をご紹介しました。
ペットは動物とはいえ、長い時間を共に過ごす家族であると考えている方がとても多いものです。
人間が亡くなったときとは供養のしきたりなどで異なる側面があるものの、できるだけ心を込めて見送ってあげたい、という気持ちは変わらないのではないでしょうか。
一緒に暮らし、幸せな思い出を作ってきたペット。
そんなペットが亡くなってしまったときに良い選択ができるよう、ペットの供養方法についてもあらかじめ考えておきたいですね。
調査概要
調査区域:47都道府県
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2018年11月07日~11月14日
有効サンプル数:198(20代以上の男女)