亡くなった方を供養する法事・法要は、お葬式から始まり、長い場合は五十回忌など、回数と年月を重ねて行われます。
しかし、「必ず○回忌まで行わなければならない」といった決まりはなく、回数やいつまで行うのかはご遺族が自由に決められます。
とはいえ、他の方がどのくらい法事・法要を行っているのかも参考にしたい、という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、法事・法要の回数、いつまでやるのかについて、30歳以上の方を対象にアンケートを実施しました。その結果をご紹介します。

30歳以上の方が参加したことのある法事・法要の割合

まず30歳以上の方に「あなたがこれまでに参加したことのある親族の「葬式」「法事・法要」をすべて選んでください」と質問してみました。

画像: 30歳以上の方が参加したことのある法事・法要の割合

最も多かった回答は「お葬式」で95.7%となりました。
「お葬式」に次いで回答率が高かったのは「一周忌」の78.1%、次いで「四十九日」が77.5%、「三回忌」が68.4%、「初七日」が63.1%となっています。

以降は法要の回数ごとに回答割合が減少する傾向が見られます。
また、近年は行われることの少ない「百箇日(命日から100日後に行う法要)」は25.7%で、最も低い回答率となりました。

法事・法要は「十七回忌以上」おこなう傾向がある

次に、『あなたの親族の法事・法要は、大体いつぐらいまでおこなっていることが多いですか?』と聞いてみました。

画像: 法事・法要は「十七回忌以上」おこなう傾向がある

回答選択肢の中で最も長い、「十七回忌以上」が、最多回答の21.5%となりました。

上記の回答理由についても伺いましたので、いくつかご紹介したいと思います。

「七回忌まで」と回答した理由

・七回忌までは法要をおこなってあげたい。あとはお盆、命日でお線香をあげたい。(埼玉県/50代/女性)
・親族が高齢になるから。(北海道/50代/女性)
・ある程度の区切りだと思うから。(大阪府/60代/女性)

「十三回忌まで」と回答した理由

・高齢で亡くなることが多いので、法事の主催者ができる範囲がそのくらいになる。(京都府/60代/女性)
・年々歳をとるので供養するのが大変。親族もなかなか集まれない。(大阪府/60代/女性)

「十七回忌以上」と回答した理由

・姉の法事なので、私にとって近い存在だからです。親戚の法事に関しては、わりと熱心に法事をする親戚が周りに多いので、一応出席はしています。(北海道/40代/女性)
・仏壇を受け継いだ責任が有るため。(沖縄県/60代/男性)
・田舎の場合、最低50年は法事をおこなっているので。(神奈川県/60代/女性)

「十七回忌以上」と回答した方からは、法事・法要を長く続けたいという気持ちや地域の風習などから、長い期間おこなっているというご意見が多く寄せられました。
一方、「十三回忌まで」「七回忌まで」と回答した方の意見には、法事・法要を行う側も高齢になってくるため、現実的に難しいといったものが目立ちました。

法事・法要をおこなうなら「十七回忌以上」が18.2%

最後に、『あなたの身近な人が亡くなったとしたら、「法事・法要」はいつまで行いたいと思いますか?』と質問してみました。

画像: 法事・法要をおこなうなら「十七回忌以上」が18.2%

最も多かった回答は、「十七回忌以上」の18.2%でした。
次点以降は「三回忌まで」と回答した方が13.4%、「十三回忌まで」と回答した方が11.2%となっています。

上記の回答を選んだ理由についても答えていただきましたので、ご紹介します。

「三回忌まで」を選んだ理由

・長く続けるほど余裕がないから。(群馬県/30代/男性)
・それ以上は負担が大きいと思った。(長野県/40代/男性)
・お金がかかるので、あまり長くやらなくてもいいと思った。(北海道/40代/女性)

「十三回忌まで」を選んだ理由

・寺の住職さんがそう言うから。(山梨県/40代/男性)
・何十年も続けるのは大変だから。(岐阜県/30代/男性)
・自分の年齢を考えたらそれぐらいまでかなと思うので。(大阪府/60代/女性)

「十七回忌以上」を選んだ理由

・できるだけ長く供養したいから。(東京都/60代/男性)
・生きている限り、供養ができればと思う。(熊本県/60代/女性)
・しっかり法事をする親戚が周りに多いので。(北海道/40代/女性)
・代々おこなってきたから。(神奈川県/60代/女性)
・亡くなった身内を思い出してあげたいのと、身内が集まって和気あいあいと時を過ごすことも楽しみだと思うから。(広島県/70代/女性)

十七回忌以上と長く法要を続ける理由は人によりさまざまでしたが、「長く供養してあげたい」という声や「先祖や親戚にならって」といった声が目立ちました。
一方の「三回忌まで」「十三回忌まで」などのタイミングで区切りをつけたいと考える方からは、「続けるのは負担が大きいから」といった現実的なコメントが多く寄せられました。

おわりに

今回は、法事・法要の回数について聞いたアンケート結果をご紹介しました。

地域の風習や家の宗教・流派などにより、法要の回数や頻度の目安はさまざまでしょう。
基本的にはそれにしたがって行うという方が多いということが、アンケート結果からも伺えました。
しかし今後は、宗教観の変化や親戚たちが集まる負担の大きさなどから、法要の回数について見直すことを考える方も増えるかもしれません。
今はそれほど深刻に考えていないという方でも、ご親族をお見送りする機会はいつかやってくるものです。
ご親族で話し合う機会などを設けて法要の回数を決めるまでにはいかなくとも、それぞれの年忌法要に対する考え方を聞いておくなどの事前準備を、少しずつ始めておいても良いかもしれませんね。

調査概要

調査区域:47都道府県
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2018年11月07日~11月14日
有効サンプル数:187(30代以上の男女)

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