一台で「お墓」と「仏壇」の役割を兼ねるハイブリッドな納骨仏壇「花供養墓」。内部には、切り花のもっとも美しい瞬間を封じ込めた、生花のようなお花が供えられています。今回は、花供養墓の製造・販売を行う株式会社テンマックの営業部マネージャーである中川ゆかりさんにお話を伺いました。

画像: いつもお花を供えて、自宅で毎日、供養したい
- そんな願いから生まれた新しい供養のかたち

花本来の自然な美しさを半永久的に楽しめるアイスフラワー

――御社はもともとアイスフラワーの製造・販売を手掛けていらしたのですよね。

中川 そうなんです。ベルギーで誕生したアイスフラワーが2007年に日本へ上陸した際、縁があって弊社にお声がけをいただき、販売業務を受託することになりました。その後、ウェディングブーケをアイスフラワーに加工するサービス(アイスフラワーブーケ)や、フラワーアレンジメント教室「日本アイスフラワーアカデミー」の運営などに取り組んできました。

━━アイスフラワーとは具体的にどのようなお花ですか?

中川 新鮮なお花をマイナス30度で凍らせ、真空状態で乾燥させたものです。そうすることで、その花のもっとも美しい瞬間を長期間楽しめるのが特長です。フリーズドライの過程で花の水分が氷となって昇華されることから、アイスフラワーと名付けられました。

━━プリザーブドフラワーとはどう違うのですか?

中川 プリザーブドフラワーは色の付いた薬剤を花に吸い上げさせて着色させるため、青や紫といった自然にはない色になります。

また、内部に水分が残っている状態のため、密閉して保存することができません。色褪せたり、ホコリがついたりしてしまうので、高温多湿の日本では3〜4年が保存期限と言われています。

一方、アイスフラワーは着色料や化学薬品などを一切使用しないため、花本来の自然な質感や色合いをお楽しみいただけます。

さらに弊社では、アイスフラワーを無酸素状態で箱の中に密閉できる技術実用新案技術(特許申請中)を開発し、酸化による色褪せを止めることに成功しました。これにより、繊細な色合いを長期的に楽しめるようになりました。

アイスフラワーは、これまでの保存方法では難しかったグリーンの葉や茎、つぼみ、実ものも加工することができます。この点について、お花に詳しい方からは「すごい技術」だと褒めていただくことが多いんですよ。

自宅で供養する方法を考えた結果、
一台でお墓と仏壇の役割を兼ねる花供養墓が誕生

 

━━花供養墓はどのようなきっかけで生まれたのですか?

中川 もともと結婚式のブーケ保存(アフターブーケ)を制作していたことから、同じ冠婚葬祭ということでお墓や仏壇についても携わりたいと考えたのがきっかけです。お墓について調べてみると、今のお墓の形式ができたのは明治くらいからで、意外と歴史が浅いことがわかりました。

多くの方が漠然とお墓は作らなければならないものだと考えていますが、そんなことはないのです。

私自身も、葬儀後は四十九日法要までにお墓に遺骨を納めなければならないものだと思っていましたが、実はそのままずっと遺骨を自宅に安置していても法律的には問題ないとわかり、驚きました。

━━確かに、葬儀後は必ず、お墓に納骨しなければならないと思っている方が多いですよね。

中川 そうですね。でも今の時代は、事情があってお墓が建てられず、遺骨をご自宅で安置している方も意外と多いのではないでしょうか。ご自宅で供養する方法はないのかなと考えたところから、花供養墓の商品開発が始まりました。

画像: 自宅で供養する方法を考えた結果、 一台でお墓と仏壇の役割を兼ねる花供養墓が誕生

――花供養墓を商品化にあたって、どんな点にこだわりましたか?

中川 ひとつはアイスフラワーの技術を生かした商品にすることです。弊社独自の技術により、枯れないお花を正方形の花箱に封じ込めることで、いつでも生花のようなお花を楽しんでいただきたいと考えました。

また、現代は仏間の無い家に住んでいる方が多いため、インテリアとしてリビングに置いても馴染むモダンなスタイルを目指しました。転勤や引っ越しの際にも持ち運びができるよう、コンパクトなサイズであることにもこだわっています。

神道に特化した供養墓を開発して
より多くの方に新しい供養のかたちを提供していきたい

━━花供養墓はどんな方におすすめの商品ですか?

中川 お墓を新しく購入したり継承したりするのが難しい方や、遠方にお住まいで頻繁にお墓参りに行けない方にお使いいただければと思っております。また、大切なペットを亡くされた方などにもおすすめしております。

━━今後はどのような展開をお考えですか?

中川 神道に特化した供養墓を作りたいと考えています。九州には神道の方が多いそうで、今年9月に開催されたエンディング産業展に出展した際にも「神道のものが欲しい」とのご要望をいただいたんですよ。

花供養墓は、仏教だけでなくキリスト教や無宗教の方でもお使いいただけます。さらに神道の方に対応できる商品を加えることで、より多くの方に新しい供養のかたちを提供していきたいと考えています。

写真/大塚日出樹

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