先祖が眠るお墓に行くときに持って行くものと言えば、花です。きれいな花をお墓に供えることで、故人や先祖に対する感謝の気持ちを伝えることができるため、一般的にお墓参りの際にはよく花が供えられます。では、お墓参りのときに持って行く花はどのようなものが良いのでしょうか?
今回は、ぜひ知っておきたいお墓参りのときにお供えする花の種類や選び方についてご紹介します。
お墓参りで供える花の選び方
お墓参りの際は、「必ずこの花を供えなければならない」という決まりはありません。そもそもお墓参りに行くことは、故人に会いに行くことです。供える自分はもちろん、故人が喜ぶだろうなと思うものを選ぶようにしましょう。そのうえで、一般的にはどのような花が良いのかをご紹介します。
明るく清楚な花を
花はお墓を華やかに飾ることはもちろん、故人の周りを明るくする意味があります。毒々しい花や目立ちすぎる花は避け、色合いの美しい花や清楚な花を供えてあげましょう。
日持ちや後始末のしやすさが重要
お墓参りの際に供えた花は、数日で枯れたり花が落ちてしまったりします。そのため、できるだけ日持ちする強い花や、枯れても花が落ちにくいもの・ボロボロになりにくいものを選ぶと良いでしょう。後からお墓参りに来た方への配慮はもちろん、きれいなお墓を保つことは故人への配慮にもなります。
地域の風習は押さえよう
日本は北と南など、場所が違えば風習や常識も大きく異なっています。特にお墓・お墓参りに関することは、地方によって風習が違うので、その地域の慣わしに従いましょう。もしその地方の風習で良くないとされる花がある場合には、そのルールを守っておくほうが吉です。
時期別で見る、お墓参りで供える花の種類
食べ物と同じように、花には旬を迎える時期があります。それぞれの季節でお墓参りをするタイミングに合わせ、旬の花を選んでみてはいかがでしょうか。それでは、各時期でおすすめの花を見てみましょう。
夏・お盆
お盆は故人がこちらの世界に帰ってくると言われており、お墓参りに行く方も多いのではないでしょうか。お盆のお供え花として、以下の花がおすすめです。
●菊
古くから日本と深いかかわりのある菊は、天皇家の紋であるほか、仏花として使われてきました。花は日持ちしやすく、枯れても散りにくいことがおすすめポイントです。お盆に限らず、どのシーズンでも手に入りやすい仏花と言えるでしょう。
●スターチス
小さくかわいらしい花がいくつもついているスターチスは、茎がしっかりしているためお墓に供えやすい花です。ひとつひとつは小さい花ですが、白・ピンク・紫など複数の色を織り交ぜてお供えするととても華やかです。暑さに強い花のため、夏の暑い時期にぴったりの花と言えるでしょう。
秋のお彼岸
秋のお彼岸は、夏が終わって少し涼しくなりかける9月後半(秋分の日あたり)にやってきます。
●カスミソウ
小さな花がかわいらしいカスミソウは、夏が最盛期。ですが、年中手に入れやすいことや、秋は少しずつ色味が強い・位花が増えていくため、カスミソウのような清楚な印象を与える花があると華やぐためおすすめです。
●リンドウ
秋の花として知られるリンドウは種類が非常に多く、仏花としてよく使われています。花言葉は「あなたの悲しみに寄り添う」ということからも、お供えに向いていると言えるでしょう。
春のお彼岸
春分の日を中日とした前後3日間が春の彼岸ですが、この季節には春らしい淡い色の花がおすすめです。
●トルコキキョウ
仏花としてよく使われるトルコキキョウは、さまざまな色・形があるため華やかさを演出できる花です。花持ちも良いため、お供えにはぴったりです。
●カーネーション
母の日に贈られるカーネーションは、お供えの花としてもよく用いられます。ちょうど春の彼岸の時期(3月後半)から出始めるため、手に入れやすいでしょう。淡い色のものを選ぶのがおすすめです。
お墓参りの花で迷ったらプロに頼もう
さまざまな花をご紹介しましたが、実際にお店で花を見たときにどれにしようと迷ってしまったら、その道のプロ、つまり花屋の方に相談して任せると良いでしょう。
花屋はとても身近なスペシャリスト
花屋はさまざまなシチュエーションに合わせた花束を見繕ってくれます。もちろん、季節に応じた花束や予算に応じた花束も見繕ってくれます。自分ではわからないという場合も、花屋で相談するときれいな花束を作ってくれるので相談してみましょう。
無難で彩り良く作られた花束も
お墓参りシーズンになると、花屋だけでなくスーパーにもさまざまな仏花が並びます。こうした花束をお供えするのも失敗がなく、あらかじめ束になっているためお供えしやすいのでおすすめです。
まとめ
自分の先祖を大切に思って行うお墓参り。ぜひきれいな花をお供えして、日ごろの感謝をお墓で伝えてみてはいかがでしょうか。故人が好きだった花をぜひ供えてあげましょう。
▼お仏壇には、いつもきれいなハーバリウムも良いですね!