大切な方の遺骨からジュエリーを作り、世界でたったひとつの輝きと共に歩んでいく。
アッシュジュエリーブランドTOMONiにより、世界初の技術を用いて遺骨からサファイアが作られました。遺骨ダイヤモンドで認知が広がりつつある、アッシュジュエリーの進化を株式会社WiTARTの橘さんに伺いました。

ダイヤを作るよりも少ないご遺骨から
メモリアルサファイアを作る

画像: ダイヤを作るよりも少ないご遺骨から メモリアルサファイアを作る

──御社ではご遺骨からジュエリーを作る“アッシュジュエリー”を取り扱われていらっしゃいますが、ご遺骨から成分を抽出してダイヤモンドとサファイアを作るという技術に驚きました。まず、その工程を教えていただけますか?

 ダイヤモンドは、ご遺骨から炭素を成分として取り出し、人工ダイヤを作ります。そのためには150gぐらいのお骨が必要になります。お持ちいただいたお骨を一度パウダー状に砕き、提携しているスイスの業者さんに送ると、ダイヤモンドの粒になって戻ってきます。その戻ってきたものを、国内の工場でペンダントや指輪に加工しています。

サファイアの方は、ダイヤモンドの工程とはまったく違っていて、まず天然のサファイアを材料として使用するんです。その天然のサファイアにお骨のカルシウム成分を特殊な装置に一緒に入れることによって化学反応させ、カルシウム成分をサファイアの中に分子レベルで融合させる、というものです。お骨の量も5g程度で一粒作れますので、必要な量もかなり違います。

ダイヤモンドはお骨が原料の一つになる。サファイアはお骨の成分が注入される。そういう違いがあります。生成されたものをジュエリーに加工する工程は、どちらの場合も国内の職人が行います。

画像: メモリアルサファイアはブルーとピンクの2カラー。ご遺骨の成分によって多少色が変わる

メモリアルサファイアはブルーとピンクの2カラー。ご遺骨の成分によって多少色が変わる

──なるほど。そのサファイアの技術は世界初、かつ、すべて国内で対応できるというのが魅力なのですね。
 そうなんです。生成からジュエリーに仕上げるまでの過程がすべて国内で完結することも、安心材料になっているように見受けられます。スイスに送ると時間もかかりますし。

──国内でサファイアを作る技術が開発されたのには、何かきっかけがあったのでしょうか?
 製造を委託している業者さんが独立行政法人と一緒に開発した技術になるんですが、もともとそちらの方がご家族を亡くされたのがきっかけで、メモリアルな物が欲しいなと思った時にダイヤモンドしかなく、それに代わるものを何か作れないかなと思ったのが始まりだそうです。サファイアはカルシウム成分と融合できるということを発見し、価格も抑えられるということで開発に乗り出されたとお聞きしています。

──開発に取り掛かられて、どのくらい時間を費やされたのでしょうか?
 一年以上はかかっています。今でも引き続き、いろんな石で研究を行なっています。サファイアはとても硬度が高くて、製造過程でかなりの高温に接することがあっても耐えられたのですが、同じようにそういう状況にも耐えられる石を他にも探しています。

──樹脂で固めるジュエリーは、どういった商品でしょうか?
 少量のご遺骨をお預かりし、リングやペンダントに設けたカロートスペースにご遺骨を納めて、樹脂で固めたものです。ペットの骨でも作れますか?というお声も多いのですが、もちろんお受けしております。ご遺骨以外に髪の毛、ペットの毛でも大丈夫です。髪の毛や毛は短くカットし、カロートスペースに納めて樹脂で固めます。

──誕生石のシリーズもあって、色とりどりで美しいですね。
 誕生石は、お守り石という意味合いで持たれている方もいらっしゃるので、ご自身のお守り石であるご遺骨に守ってもらうという感覚でしょうか。

──ペットのご相談も多いとのことでしたが。
 そうなんです。お声が多いのであればニーズも多いのだろうと、ペット専用のブランドも作りました。ただ素材がシルバーなので、お風呂でも付けっ放しにしたい場合は、10金以上のプラチナやゴールドでお作りになりたいという方が多く、人用のブランドで作られる方もいらっしゃいます。

──こういったジュエリーは、皆さまどういうタイミングで作られているのでしょうか?
 決まった時期というのはまったくなく、早ければ四十九日の前、納骨前に作られるという方もいらっしゃれば、何年か経ってからようやく心の区切りがついたので納骨しますという方がいらっしゃったり。いろいろですね。

──数年経ったご遺骨でも作れるということですか?
 はい。骨の状態がよほどのことがない限り。ただ、一度お墓に入ってしまったものに関しては、骨壷を通して水分が入ってしまい、お骨が濡れてしまっていたりするんですね。その場合は乾かしていただかないといけないのですが、だいたいは変わらずに作れます。ご相談いただければ、どんな状況の方であれ、一番ベストな方法を提案いたします。

一番ベストなのは納骨前のお骨ですが、亡くなられて何年も経っているというようなお骨でも大丈夫です。最近は散骨も増えていて、全部撒いてしまうとどうしても一抹の寂しさが残ってしまうということで、そういう方が散骨の時に少し残されて、小さい骨壷に入れられたりですとか、こういうジュエリーにしてお持ちになる方もいらっしゃいますね。

終活をキーワードに
だんだんと受け入れられてきた

画像: 終活をキーワードに だんだんと受け入れられてきた

──御社がアッシュジュエリーを手掛けられたきっかけを教えてください。
 長年、葬祭事業に携わってきたオーナーが、ご遺族の心のケアをもっとできないかというところで、海外でこういったアッシュジュエリーと出会い、その商品の販売をさせていただけることになったのがきっかけでした。お葬式というものは形式張ってしまっていて、もう少しご遺族に寄り添ったり、故人様に対してのケアを手厚くしたい、という思いから始まりました。

──お客様と接する中で、弔いのスタイルが変化しているなと感じられることはありますか?
 やはりお問い合わせの数は随分増えましたね。この会社は設立して4年ですが、その当時に比べると、直接お電話いただいたりネットを通じてだったり、全国各地から、日々たくさんご連絡いただくので、関心を寄せてくださる方が増えたのかなと思います。また、テレビなどのメディアで取り上げていただく機会も増えて、“終活”のキーワードのもと、抵抗なく受け入れられる環境になっているんだろうなということを実感しています。

──普通のジュエリーショップとは違って、お越しになるお客様も深い思いを持っていらっしゃるのではないかと思いますが、お客様のお話の聞き手になられることが多いんでしょうか?
 そうですね。ご両親や伴侶の方を亡くされた方、若くしてお子様を亡くされた方、また最近はペットを亡くされた方もたくさんいらっしゃいます。絆を感じたいという思いや、先ほども申し上げたようにお守りのように持っていたいなど、何かしら故人様と繋がりを感じたいという方がジュエリーを作りにいらっしゃいます。

いろんな方がいらっしゃるんですが、ご自身のことや故人様への思いをお話されてスッキリされて帰られる方もいらっしゃいますし、ご家族でいらっしゃって、ワイワイと楽しみながら選ばれる方もいて、必ずしもみなさん悲しんでばかりいらっしゃるという感じではないですね。

──こうしたジュエリーの他にも、御社には“光り墓”といった供養品がございますね。
 デザインもよりインテリアになじむようなものを、ということを心掛けています。少しポップすぎるというお声もありますが、今は昔ながらの和風のお仏壇を必ずしも持たれているわけではないので、普段の生活の中で風景に溶け込むようなデザインのものを心掛けてお作りしています。

──今後はどのような商品を考えられていらっしゃいますか?
 今はジュエリーやガラスの骨壷など、やはり女性がメインのターゲットになっているんですが、ニーズ自体は男性にもあると思いますので、男性でもお持ちになりやすいものを増やしていきたいなと思っています。

先日あった展示会でも展示していたんですが、ポータブルの御位牌「掌(たなごころ)」などは男性でもお持ちになりやすいかなと思います。また“光り墓”のような供養品も、作家さんによって作風も変わってくると思いますので、他の作家さんのシリーズも今後作っていく予定です。いろいろと試行錯誤して、企画していきたいと思っております。

ライター/大窪由香
写真/大塚日出樹

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