お墓参りに行くことを考えたとき、一日のうちどの時間帯に行くべきなのかと考えたことはないでしょうか。お墓参りは基本的に、お盆やお彼岸など関係なく自分の行きたいタイミングで行くものですが、お墓を訪れる際の時間帯については、避けた方が良いとされる時間帯があります。今回は、お墓参りをする際に知っておきたい、お墓参りに一番良い時間帯・避けるべき時間帯とその理由についてご紹介します。
お墓参りに適した時間帯
お墓参りに行くタイミング(日にち)は好きなときでかまいませんが、避けた方が良いとされる時間帯があります。もちろん、絶対にダメというわけではありませんので、その時間帯しか都合がつかない場合はかまいません。ただ、こういった説・理由があるということを知っておくと良いでしょう。
基本は日の高い時間帯
お墓参りに適した時間帯は、基本的に「午前中」の明るい時間帯が良いとされています。
先祖への時間を最優先することで、先祖を敬う気持ちをあらわすほか、お墓参りの時間をじっくり取ることができます。昔から、仏壇に供えるご飯や果物などは、まず先祖にお供えしてから家族が食べるとされていたように、朝(午前中)にお墓参りをしてから一日のことを始めるという意味があります。
お盆の見送りは夕方
基本的にはお墓参りは午前中が良いとされていますが、お盆の場合のみ夕方が良いと言われています。8月中頃のお盆では、数日間(おもに8月13日~15日)、先祖がこちらに帰ってきていることからお墓参りがさかんに行われます。
そしてお盆の最終日、先祖があの世に帰っていくための「送り火」という火を焚くのですが、この送り火を行う時間帯が夕方なのです。そのため、お盆の最後は見送りをするために夕方、お墓参りをすると良いと言われています。
お墓参りで避けるべき時間帯
では、続いてお墓参りを避けるべきだと言われている時間帯を確認してみましょう。
夜間は好ましくない
24時間いつでも入ることができるお墓もありますが、基本的に夜間のお墓参りは好ましくありません。
夕方の薄暗くなった時間を「逢魔が時(おうまがとき)」と言い、午後6時前後の時間を指します。この時間からは足元が見えにくくなること、さらに魔物や妖怪に遭いやすくなると昔から言われていることから、お墓参りを避けるべきだと言われています。さらに夜間は真っ暗になり、墓石や雑草の掃除もしづらいことから日を改めることをおすすめします。
施設の開園時間には従う
お寺や霊園が何時から何時まで開いているのか、お墓参りの前に必ず確認しておきましょう。お墓参りに行っても、お寺の前まで行ったのに入れなかったということがないようにチェックは必須です。開園時間のことも考えると、やはり午前中にお墓参りをしておく方が確実だと言えるでしょう。
近所迷惑になる時間帯は避ける
住宅街に囲まれているお墓も少なくありません。夜間は近所迷惑になりやすいため、できるだけ避けておきたいところ。夜間のお墓参りも許可されているお寺・霊園も多くありますが、近隣の状況を見て判断しましょう。
まとめ
日本では「逢魔が時」のように、古くから気をつけなくてはならない時間帯があり、特にお墓のように神聖な場所では、しきたりを重視した方が良いと言えるでしょう。
また、高齢の方などはこうした習慣をとても大切にしている方も多いため、一緒にお墓参りをする親族がいる場合には、配慮することを忘れないようにしましょう。寺院や霊園の開園時間を調べるなど、お墓参りの際のマナーもしっかりと心得ておきましょう。