お墓参りといえば、日本に古くから根付いている伝統であり、大切な家族行事でもあります。皆さんは、ご先祖様にいつも何をお供えしていますか?
お墓参りに持っていくものを選ぶ時には、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか。また、他の人がどんなものをお供えしているのか、気になりますよね。
今回は、「お墓参りでお供えをしたことがあるものを教えてください」という質問でアンケートを実施し、20代から70代の男女1071名の方にご回答いただきました。
ほとんどの方が、1種類だけでなく2種類以上のお供え物をしたことがあるという結果になりました。まずは、第5位からご紹介していきます。
第5位 タバコ
第5位は、13.2%の方がタバコをお供えしていると答えました。タバコが好きだった故人に嗜好品として「ゆっくりしてね」という気持ちが込められいるのかもしれません。
- タバコ好きだった祖父には必ずタバコを供える(大阪府/40代男性)
- 線香の代わりにタバコです(愛知県/40代男性)
- タバコが好きだったから火をつけて供えます。(沖縄県/30代女性)
第4位 お菓子以外の食べ物・飲み物
故人が好んでいたもの、それぞれ思い思いの食べ物や飲み物をお供えしているようです。
食べ物
- 定番の花、本人の好きだった日本酒のパック、地域で定番の生米。亡くなった父のお墓に供えています。(徳島県/50代女性)
- 祖母が赤飯を炊いて行くのが定番です。(宮城県/20代女性)
- お赤飯、お花、煮しめは必ずお供えする。(宮城県/30代女性)
- お花、お饅頭、ワンカップのお酒、バナナ、桃。以上です。(千葉県/50代男性)
- 麦茶、みかん、お菓子は必ず与えます(宮城県/20代女性)
- 仏花、ナス、きゅうり、トマトなど野菜、和菓子、洋菓子、線香。(京都府/30代女性)
飲み物
- 父方のおばあちゃんの墓参には、オロナミンCを必ずお供えする。生前、わたしがおばあちゃんちに遊びに行くと、必ず飲ませてくれたしおばあちゃんもいつも飲んでいて冷蔵庫に必ずストックがあったから。(茨城県/30代女性)
- 赤ん坊の時に亡くなった子のお墓に牛乳をお供えしたことがあります。(愛知県/40代女性)
- 主人の家のお墓には主人の祖父が好きだったというUCCの缶コーヒーを供えます。(大阪府/30代女性)
- 主人の方は、お花・お茶を3種類くらいとおはぎを備えるのが決まりです。(北海道/20代女性)
「お参りをした後はお墓が汚れないようにお供え物は持ち帰る」という考えの方が多くいらっしゃいました。
- お菓子やお酒、食べ物を供えますが持って帰るルールなので持ち帰ります」(北海道/20代女性)
- 昔は、亡くなった人が好きだったものを墓前に供えることを当たり前のようにやっていたが、迷惑になることもあると知ってからは墓前は花と線香のみに変更した。(神奈川県/30代男性)
中には「故人が好きだった食べ物をお供えしたいけれど、実際は難しい」というコメントもみられます。食べ物を外に置いておくとカラスや動物が食べ物目当てに、お墓を荒らしてしまう恐れがあるので、食べ物のお供えを禁止しているお墓も増えてきているようです。
また、以下のようなコメントも寄せられています。
- 祖母祖父には食品キャンドルを沢山買ってしまいます。(埼玉県/30代女性)
食べ物がお供えできない場合でも、食品キャンドルであれば、鳥や動物から食べられる心配はありませんね。
第3位 お菓子
第3位は21.4%の方がお菓子をお供えすると答えました。一つ一つが小袋で密閉されていてあれば、お供えをしても汚さずに持ち帰ることができますよね。故人が好きだった物の他には、団子や饅頭、おはぎ、お餅などの和菓子を選ぶ方が多くみられました。
- 後でお下がり食べて貰えるように密閉された物だけ(東京都/40代女性)
- 父の墓には、花とお酒とおつまみ。。(大阪府/50代男性)
- お盆の時期になると、お供え用の御菓子パックが売っているので、それを買う。(福島県/20代男性)
第2位 お酒
第2位はお酒という結果になりました。34.0%の方がお供えしていると回答。定番としては、ワンカップや缶ビール。中には焼酎やワインをお供えする方もいらっしゃいます。
- 生前お酒が好きだった父には缶ビールを供えています(千葉県/30代女性)
- 花と瓶に入ったワンカップのお酒です。(和歌山県/30代男性)
- 花はマストアイテムですが、たまにお酒を墓石にかけたりします。(愛知県/60代男性)
- 無難にお花と,故人へというよりもお浄め的な感じでお酒かなと思います。(鹿児島県/40代男性)
お酒を墓石にかけたり、お浄めという意味を込めてお供えをしている方もいるようですね。
1位 花
ダントツで多数を得たお供え物は、お花という結果になりました。なんと91.5%もの方がお供えしています。やはり、昔も今も死者を弔う際にはお花が欠かせないようです。
- 腐敗など邪魔になりそうなものは供えない。花のみ。(石川県/40代女性)
- お墓はお花のみ。個人の好物や季節の初物とかは、仏壇に供えている(千葉県/40代男性)
- 母方の先祖代々のお墓(屋外)には生花、父方(納骨堂)は造花です。食べ物のお供えはどちらも禁止されています。(福岡県/40代女性)
- お花です。華やかな方がいいので。(山梨県/30代女性)
- 見た目が綺麗でカラスにもっていかれないので。(茨城県/30代男性)
お花だけであっても散らかってしまうので、地元の人やお寺の人が片付けるというお墓もあるようです。お水しか置かないという意見もありました。
まとめ
故人がかつて好んでいたもの、宗派や家族の決まりに合わせたもの、また周囲の迷惑にならないようなものを選ぶということが分かりました。
本当は、故人が好きだった食べ物や飲み物を色々とお供えをしたいが、腐りにくく散らかりにくいものを選ぶ、と考える人が多いという結果に。食べ物や飲み物をお供えしたい場合は、お墓ではなく家の仏壇に供えるという方もいらっしゃいます。
地域やお墓によってルールがあるので、お供えした食べ物などは持って帰る、食べ物は屋内の仏壇にのみお供えする、などの工夫をするなどして、気持ちよくお墓参りをしたいものですね。